あなたの心配・不安にこたえます。くまもとアレルギー相談室 @熊本県アレルギー疾患対策拠点病院

よくある質問

5歳のピーナッツアレルギー児。
1歳時にピーナッツクリームを食べて蕁麻疹が出たため、摂取を避けてきたが、就学を機に受診した。ピーナッツ・Ara h 2特異的IgE抗体ともに陽性であった。
除去食を指示したが、負荷試験は必要か?また経口免疫療法の適応はあるのか?

Ara h 2特異的IgEが高く、食物アレルギーはもちろん、アナフィラキシーを起こす可能性が高いです。負荷試験の適応は「5歳のクルミアレルギー児」の例をご参照ください。

成長とともに食べられるようになる可能性は高くありません。一般診療としては認められていませんが、臨床研究として経口免疫療法(原因食物を医師の指導のもとで少量から食べて食べられるようにする)が試みられています。治療は数年かかり、予期せずアナフィラキシーを起こすことがあり、治療をやめると元に戻ることも珍しくありません。
食物アレルギー診療ガイドラインにも「食物アレルギー診療を熟知した専門医が、症状出現時の救急対応に万全を期した上で、臨床研究として慎重に施行すべき」とあります。